作品名:本の読み方 スローリーディングの実践
作者名:平野啓一郎
出版社:PHP新書

レビュー
この本は、初めてブックオフで購入した本です。
ジャンルは実用書です。
初めての実用書のレビューになります。

この本に関する内容は、
(少なくとも私にとっての)受験的『現代文』の読解+ゆっくりじっくり読むスタンス+α
についてです。

現代文の読解は、主張を捉えて読みましょう、といったことが書かれています。
”しかし”や”だが”の後に来るのは筆者の主張であったり、
推測や疑問文は筆者の主張である(もしくは大いに関連する)、
といったものです。

筆者の主張を掴むことによって、文の意義を捉えるということはわかっていたのですが、
助詞を見ることによって意図をつかむことができるというのは初耳でした。

助詞の使い分けでも、意義は異なります。
考えてみれば当たり前のことなのですが、
『私は』と『私が』はだいぶ違います。

こういった違いが意図に大きな違いを与えます。

そして小説も、単なる物語ではなく、やはり筆者の主張が隠れているそうです。
解釈の仕方が十人十色なのは避けられないことですが、
筆者自身の主張は必ず存在するそうです。

筆者の主張は、違和感のある場所や、会話文に顕著に現れるそうです。

そして、こういった部分をキチンと読むためにも、
ゆっくりじっくり読むことが重要になるんだそうです。

量よりも質。質がしっかりしていた方が自分のためになるそうです。

この本の構成ですが、

ゆっくり読む意義
↓      ↑
じっくり読む意義

具体的に名作で実践してみましょうのコーナー

といった感じになっています。
200ページちょっとなので比較的読み易いです。
最終章でスローリーディングの具体例について説かれています。

この本の内容は、大体わかっているものが多かったですが、
改めて納得させられることが多々ありましたし、
読書スピードが遅くても問題は無いということを恐れずに済むようになりました。

只、論文を書くときは効率が重視される可能性もあるので、
あまりチンタラ読んでるわけにもいかないかもしれないですが(苦笑)

完全なプライベートで読むときの参考になりました!
すぐにスローリーディングを実践できるかどうかはわかりませんが、
以後、挑戦してみたいと思います。

以上です。



インデックスに戻る



inserted by FC2 system